TRADING

01「ぼくらの人生と音楽」

VS.TALK 01 PART.3

Satoshi / kidd Guiter ∞
U-MA / kidd Drums
http://www.kidd.jpn.com/bio.htm

初期衝動と当時の感情

聡士:具体的にバンドを始めたのは、高2あたりから。仲間内のみんながそれぞれ適当にコピーバンドとかを始めだして。バンドをかじったことがある人はわかると思うけど、友達とただ単に演奏して楽器を合わせる。それがおもってるより楽しくて。
祐馬:うん!単純に楽器を合わせるのが面白いって感覚。アレにはすげー初期衝動があったよね。みんな楽しくてハマりまくってた。
聡士:そうそう。ギターとベースを部屋で生音で合わせてるだけで、なんて面白いのってくらい面白い。バンドが、演奏が、和音とリズムが重なるのが超面白かった。
祐馬:あの初期衝動をバンドやったやつはみんな忘れられずにいるんだとおもう。バンドの原点だよね。みんなバンドアンサンブルの気持ち良さには感動したと思う。
聡士:俺はその初期衝動をいつ忘れたんだろうw  楽器を合わせてるだけで下手でも楽しめたよね、あの頃w
祐馬:その中で適当なバンド活動なんだけど、kiddが自然と生まれた。今日からバンドを組んだ、結成!なんてのもなかった。適当だったw
聡士:確かに、自然に、適当にw
祐馬:kiddは4人バンドで。俺以外の3人はみんな谷汲村出身で長い付き合いでね。
聡士:ボーカルヒロキと僕は保育園から一緒。ベースのエイジも、中学で僕がいつも一緒にいた奴で。
祐馬:サトシと高校で意気投合した俺が、その地元の連れ3人組にスコッと入ったような形だよね。
聡士:僕はギターでユウマはドラム。あとベースのエイジとボーカルのヒロキと。それがkidd。みんな仲よかったけど、特に僕とユウマは当時一番仲が良かった。それこそマリオカートやった時間も一番長いし、悩みは全部共有してたな。恋人のように夜中まで家電で電話してた。
祐馬:ハハハ。
聡士:電話で数学とか教えたし、、
祐馬:うんw
聡士:僕らはあの頃まだ、別に夢も強くは持っていなかったし、特別ではなく、とにかく普通の高校生。ちょっとお洒落に敏感で、ちょっと音楽が好きで、ちょっと不良で。笑
その後あんなに音楽漬けの20代を過ごすなんてこれっぽっちも想像してなかった。

芸術の曖昧さが嫌い。答えの出ない所が嫌い。w

佑馬:本当にごく自然に名古屋の大学に進学していくわけだけど。その時点ではまじで普通だった。俺はスケボーにもハマっていたから、音楽もスケボーも同じくらい好きだったし。
聡士:うん。たしかに。もう覚えてないけど、高校出る時には、俺にとっても、バンドはそんなに重要なものではなかったかもな。
祐馬:うん。ただの初期衝動だけのバンドだったよ。だからその時にバンドでメシ食ってくぜ、なんて熱く語った覚えもないし。
聡士:そんなバンドの世界に憧れてはいたけどね。
祐馬:ただ楽しみの延長だった。本気になって音楽やりだしたのはもうちょっと後。
聡士:そうだった。
あの頃の僕らが普通じゃなかったなって思うことは、とても硬派だったことと、とても音楽が好きだったくらいなもので。あんなにどっぷり音楽をやるなんて、本当に誰も思ってもいなかったね。
祐馬:うん。思ってなかったな。
聡士:当時、強いてゆうなら夢といえば「音楽で飯を食って行く事」だったのかもしれないけど、その夢の具体的な実現方法が分からないのが、この音楽の世界のダメなところだと思ってる。だから、毎日、明確に何を努力すればいいかわかんないんだよね。何したら、夢に近づくのか、この世界はわからん。
祐馬:確かにw あいまいな世界だわな。
聡士:そうなんだよw 芸術はそこがダメ。野球なら、誰より野球が上手ければ、高校野球、大学、実業団って、完璧にレールが見えてる。ほとんどの世界はレールが見えるのに。。何をすればプロになれるのかわかるのに。。芸術にだけは明確なレールが無い。
祐馬:音楽とか芸術は、当たるかどうかは宝くじでもあるからね。何がウけるかは全く分かんない。
聡士:そうなんだよ!ギターももちろん下手ではダメだけど、上手かったらプロになれる訳でもない。良い曲書けても売れる訳じゃない。
祐馬:アイドルなんて顔が可愛ければ売れたりするし。容姿や状況で売れる答えは変わるもんね。
聡士:そう。
祐馬:バンドとゆうのは最後までなにが答えなのかわからないな。あんなにやったけど。だから面白いのかもしれないけど。
聡士:俺はそれが今でも嫌だな。芸術の曖昧さが嫌い。答えの出ない所が嫌い。w
祐馬:わかるよ、でもその曖昧さがあるから、答えがないから、音楽で英才教育を受けたエリートだけが音楽業界を支えてる訳ではない。劣等生でも勝負ができる。だから音楽は素晴らしいと思うよ。
聡士:うん。マーシーも、Ken Yokoyama も、エリートではないけど俺の人生を変えた。
祐馬:まあ、天才だね。でも俺達なんかでも、誰かに確かに影響することができた。
聡士:うん、あの頃、ユウマの書いた歌詞は、きっと誰かを救ったんだよね。曖昧だからこそ、俺らみたいな音楽的には劣等生でも、CDを出して買ってくれる人がいたんだよな。
祐馬:うん。音楽は素晴らしいよ。
曖昧な音楽を、高校の頃はまだまだ曖昧にやってた。でもそれには明確な初期衝動があり。「楽しい、バンドが好き。」それだけは確信的だった。