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- 平日バイアスvol.4 「個人製作家とゆう生き物」 快吟堂
平日バイアスvol.4 「個人製作家とゆう生き物」 快吟堂
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- 2018-08-14
- ヒライヤ
個人製作家。
聞き馴染みのない名詞でしょうが。
今回は、エレキギター個人製作家についての紹介を踏まえながら、独自の着地点を探してみたいと思います。
エレキギターとゆうのは、加工した木材を塗装したものに、金属製の部品や、樹脂製の部品を取り付けてあるのですね。
金属製の部品や、樹脂製の部品をハンドメイドするのは現実的では無いので、既製品を使うのが殆どです。
専門のメイカーも多く、各メイカーさんから様々な色、様々な寸法の物が発売されており、大手ギターメイカーさんも、既製品を仕入れてインストールしたギターを販売しています。
ですので、正確な寸法の図面が手に入り、木材の加工と塗装をクリア出来れば、なんかオリジナルギターが作れるんじゃないかって気がしません?
そんな気になっちゃったヤツらのハナシ。
近年はですね、海外系ネットオークションやら、国内最大級ネットオークション等でも、G社F社の主力モデルの1/1製図が安価に手に入ります。
PDFの取り引きもありますし、ネット上に落ちてる図面なんかもありますが、1/1で出力できる環境の人は少ないので、ペーパーの取り引きが現実的なんでしょうね。
金属製の部品や樹脂製の部品もネットショップで、まあ現存するラインナップの9割超は手に入ります。
木材もですね、ワシントン条約に抵触してくるようなブツもアジアの大陸経由で、フツーにネットオークションに並びます。
下手すると、ボディのアウトラインの一時加工済みなんてのも出てますし、F社のライセンス加工済みボディ、塗装するのみとか、塗装済みボディなんてのも出てます。後述しますが、論外な部品ですけど。
加えて、木材の加工に使う、専用の大工道具の数々も、まぁレアな工具まで一式、ネットショップやネットオークションに並びます。
以上の条件が揃う法治国家日本。
やる気と情熱、或いは妄想か執着、それに、なんらかのきっかけがあれば
「よし、ギター作っちゃおう」
と思う輩が現れますな。
この、ね、情熱とか執着が、ただのギター好き、或いは少しギターに詳しいだけの輩を個人製作家に向かわせるのです。
具体的に言うと、
A、人と同じ楽器は絶対にイヤ。
B、この楽器は好きだが、この箇所だけが気に入らない。
C、とにかく自分で作らないと気が済まない。自作派。
D、プレイアビリティに対するこだわりが強すぎて、市販されている楽器に、希望するスペックの物が無い。
Aは、男の子なら少なからず覚えがあるでしょう。
Aの真逆に、どこそこの誰某と全く同じモノが欲しい。のパターンもありますが、究極的に同義になりますし(何故そうなるかは、よく考えてみようね)、どこそこの誰が氏と全く同じモノは世の中に存在しないとゆう事に気づいたあたりから、憧れの誰かと同じモデルを手に入れますが、
、「思てたんとちょっと違う」に陥りBに行くんですね。
BとDは、よく似てますが、Bの執着は憧れの誰が氏と同じ型のモノを使うとゆう部分に囚われ続ける場合が多く、Dに深化するには、
「憧れの誰が氏と自分は、手の形も腕の長さも違う別の人間だ。」
に、気づき、それでも尚、自分の表現力を進化させたい。と思ったあたりから、Dのスタートラインに立つのでしょう。
しかし、A、B、D、それぞれ、お金を使ってフルオーダーメイドするとか、修理改造に特化した楽器屋さんにお願いするのが、最初のステップのハズ。
即ち個人製作家は、すべからくC属性であると言えます。
自作派。
ドゥイットオレ自身。
今回も、ごくフツーの事しか語ってませんが。
自作派の習性は、また別の機会に掘り下げますが、一時加工済みの品物が論外な部品である所以が、自作派の習性に集約されてますね。
専修学校として、ギタークラフトマンや、リペアマンを養成する学校があります。
またはメイカーやショップで修行を積んで、リペアマン、或いはビルダーを目指すとゆう手段もあります。
それらをなんらかのきっかけとして、今現在個人制作家をやっているヒトも居ますが、サラリーマンとしてショップ勤務していたヒトが脱サラした場合、高確率で辞めてしまいますね。リペアとかクラフトとかをね。
なんなら、もう楽器関係に携わりたくないくらいのカンジになっちゃったり。
社会問題ですね。
業界問題か。
業界が抱える闇とゆうか。
個人制作家のヒトは、メイカーとかショップ勤務の経験が無い場合が多い気がします。
故に、感覚とか発想が自由な気がしますよ。
オモシロいと思ったら、造っちゃう。みたいな。
個人制作家同士は、横つながりのネットワークを持ってるんですね。
今後、実名が出せたら、紹介していきたいオモシロ個人制作家のヒトが沢山居ます。
実名出せなくてもハナシとして紹介していきますし、何を隠そうオレ自身もコアなファンに支えられてマニアックなギターを細々と造ってはオークションに出品している個人制作家の1人だと自負してますよ。
アイラブズギター。
ギター造ったり改造したり。
そんなオレの持っている情報や知識には、「何の価値も無い」と、確信を持っています。
だとしても、無価値なモノに価値を見出していけるのは、人間が持つ素晴らしい能力。
それこそが、文化。
そしてエレキギターこそが、いつの時代もサブカルチャーの急先鋒として、新しい価値観を切り拓いてきたハズだ。
自分が愛せる価値も、自分が愛せる文化も、いつだって自分が作り出すんだ。
ドゥイットオレ自身。
何の価値も無い、オレの持ってる情報や知識が、こんなコラムを通して、誰かにとって価値のあるモノに変わっていくのだとすれば、幸いに思います。
平日バイアス、今回は、この辺で*
快吟堂